マウントからのエスケープを解説します。
相手にマウントを取られた場合のエスケープもいろいろありますが、ベーシックなものは下記の動画で紹介されている2つ。
(左右はこの動画に基づいて説明)
まず1つ目はロール・エスケープ。
これは、相手の片腕を抑えることが出来た場合のエスケープ。
典型的なのは、マウントしている相手が奥襟を掴んで絞め技を狙ってきたとき。
まず、奥襟を掴んでいる相手の右手を自分の右手でしっかり掴んで締めを緩めます。
そして、もう片方の手で、相手の肘を裏側を抑えてますが、相手の肩を掴んでもいいと言っています。
そして、大事なのが足の動き。
まず、左足で相手の右足を引っ掛けます。これがポイントなので、相手が自分の胸側に来ている場合(ハイマウントの場合)もぞもぞ動いて足が引っかかるところまで相手の位置を下げます。
そして、自分の右足の方は、相手の左足の内側に置きます。これが外側だと、相手に内側から足を引っかけられて粘られます(1分54秒のところ)。
最後に、ブリッジして相手を自分の左肩越しにひっくり返します。
この時、相手は奥襟を掴んだままなので、ガードポジションに戻したからといって油断せずに、相手の腕を外すのを忘れずに。
(3分3秒から)
もっとも、相手の片腕さえ制することが出来ればこの技は使えるので、相手が絞め技に来なくても、相手の腕を抱えてもOK。
相手が首を抱えてきても同じこと。
その場合は、左腕でしっかり相手の右腕を固定し、そして足は上と同じ。
そして、ロールするときに、自分の右手を相手の脇の下から一気に伸ばして、相手を投げます。
これが、ロール・エスケープ。
4分15秒くらいからが2番目のエルボーエスケープ。
これは、相手が奥襟を取ったり首を抱えたりしてこず、さらに相手の片腕を抱えることもできない場合のエスケープ。
まず、右手を相手の腰に当て、左手を相手の脚にあて、フレームを作って、相手がハイマウントに来るのをしっかり防御。
そして、少し左を向き、自分の左足を浮かせずにマットを這うように左方向に広げていく。
特に、自分の左膝で相手の右足を広げていき、相手の右足の下に滑り込ませてハーフガードに戻る。
もし相手の脚の力が強いときは最後に少しだけブリッジして、自分の左足を滑り込ませる。
そして、すぐに逆エビして、もう片方の足を抜く。
これが、エルボー・エスケープ。
なお、この組み合わせに関して、動画をもう一つ。
これも、最初はロールエスケープ(別名ウンパ)から説明しています。
まず、大事なことは、マウントを取られたら、すぐに脇を締めて体を丸めること。
まっ平に寝て背中や頭をマットにつけてしまうと、自分の両肘を相手の両膝でグイグイ押されてハイマウントへの移行を許してしまうから、体を丸めて(クランチして)、両脇を締めながら相手の絞め技を防ぎます。
そして、59秒あたりですが、相手が襟を掴んで来たら両腕で相手の腕を固定します。
この時、両手で相手の手首をつかむのは間違っていて、なぜかというとそれでは腕を引かれてしまうからと説明しています。
片手は必ず相手の肘の裏に回して、相手の腕を固定します。
そして、左足で相手の脚をひっかけて、後ろを見るようにして肩越しに相手をひっくり返します。
そして、2分10秒くらいからがエルボーエスケープの説明で、引っかえた脚が滑ったりして、相手が片膝ついてウンパを耐えたら、すぐに連続でエビしてエルボ・エスケープすると説明しています。
続いて、ブリッジエスケープが上手くいかないよくある理由を説明したのが下記の動画。
理由は3つ。
1.前を見たままで、頭が後ろを見ていない。首をひねってしっかり後ろを見る。
2.ハイマウントに近い状態であれば、相手の腕を取ったら、それを固定したままくねくね動いて、脚が引っ掛けられるところまでずらす(相手を押し下げる)。
3.エスケープしてもまだクローズドガードの中という難しい状況であり、手を広げてマットについたりしない。脇を締めて相手のグリップを外す。